セルフビルドから学んだこと
今暮らしている家は自分で建てた。
いわゆるセルフビルドというやつだ。
何の経験も知識もなかったが、ネットの情報や自分の想像力だけで建てた。
その後、納屋、事務所、GYM、ボートハウスをたてて、僕の土地はさながらセルフビルド展示場のようになっている。
今では多少の経験と知識もついたので、小屋を建てること自体はさほど難しいことではなくなった。
でも一つだけ、家を建てていて、しんどいと思うことがある。
それは 誰も代わりにやってくれない ことだ。
釘一本打つのも、木材1本運ぶのも、梯子を上り下りするのも、すべて自分だけでやらなければならない。
子供の頃、プラモデルを作るのが好きだったが、でもきちんと完成させたことがなかった。
あきらめるのが早いというか、根性がない。
そんな僕が自分で家を建てはじめ、そして完成させ、今は何不自由なく暮らしている(うそ、多少不便)。
この経験を通じて、最後まで自分ひとりでやり切る そういう精神力が身についたと思っている。
さて、現代社会では何か一つのことをゼロから100まで一人でやり切る経験はあまりできない。
誰かが肩代わりしてくれるとか、組織でやるから責任が薄まるみたいな状況で、人は仕事や生活をしている。
ある意味不完全なまま人生を終える。
なんとも気持ちが悪い。
もちろん僕もその社会の仕組みの中で生きている不完全な存在。
でもだからこそ、自分で家を建てる経験はかけがえのないものとなった。
ぜひ多くの人にセルフビルドを経験して欲しいと思う。
きっと苦しいけれど、完成したときの感動は何にも代えがたいものがあるよ。
そうそう、1つだけ断っておくけど、もしプロの大工が建てるような家を作りたいなら、最初から大工に頼むべきです。
セルフビルダーは大工ではない。自分なりのレベルで楽しく想像力を膨らませて、プラモデル感覚で作ればいい。
そこだけは勘違いしないようにね。
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