腐った原因
私の暮らしている村では、道路わきに倒木が発生することがある。
ほとんどの場合、誰でも撤去できるようなものだが、誰も撤去しようとしない。
見て見ぬふり。いや、気がついていないのかも知れないし、そもそも撤去しようという発想がないのかも知れない。
写真の場所は県道なので、本来は県から委託を受けた地元土建屋が除去すべきと思うが(毎日管理パトロールしているのだから気が付いているハズ)、まったくやる気配もないし、
警察官や消防署も巡回しているのだから、役場に連絡して撤去してもらえばいいではないか。
もしくはこの近くには学校や保育所、市の診療所があるのだから、そこの職員だって行き帰りに気が付くだろうに、誰も通報すらしない。
なので、この倒木は3日間くらい放置してあった。
実は僕も3日前から気が付いていたが、どれくらい放置されるか確認のため、あえて撤去はしなかった。
ちょっとの倒木なので、たしかに少し避ければ交通に支障はないだろう。
しかし、この倒木を避けるために、反対車線に対向車がいるのに、平気で中央線をはみ出すような運転をする人間も多いわけで(特に地方過疎地では知能レベルが怪しい人が村に居続ける傾向があるし、もちろん判断力の衰えた自分勝手な高齢者も増えている)、
この少しの障害物のせいで事故が起きないとも限らない。
さすがに三日間も撤去されないので、結局いつも通り僕が撤去した。所要時間は2分。
このような状況を地元役場の関係者に聞いたことがある。なぜ撤去しないのか。
回答としては、昔は蜂の巣の駆除から倒木、草刈りまで役場職員がすぐに対応する時代もあったが、今は責任や安全管理の問題からしなくなったとのこと。
おそらく警察官や消防官も、自分たちの管轄外という役人のもっともらしい理屈(ぜんぜん正論ではないが)で、見て見ぬふりをしているのだろう。
いや、そもそも自分たちの暮らす街、日々使う道路なのだから無能な公務員などあてにせず、近隣住民が進んで撤去すべきだろう。
しかしそれは絶対に期待できない。なぜそう言えるか。
僕は都会から三陸沿岸部に引っ越して12年たったが、その間、一度も一度たりとも村人が村のために奉仕している姿をみたことがない。
なんでもかんでも役場に責任を押し付け、自分たちは権利ばかり主張している。
さてこの数年、日本の政治経済の衰退が激しいが、これをコロナや戦争のせいにしている的外れな人々もいる。
しかしそれは、観察力もなければ解決策も見いだせない愚か者たちの体のいい言い訳でしかなく、
実は地方の末端から人々の心がすでに壊れ始めていることが原因である。
例えるなら糖尿病末期者のようなもので、手足が腐り失明しているのに、糖分(税金)を食らうのをやめられないようなものだ。
私の調べでは地方の就労世代の6割は公務員、みなし公務員で構成されており、純粋な民間企業や自分の力でお金を稼いでいる人など数えるほどしかない。
これは言い換えれば、お金を稼ぐことから逃げている割に、安定と保証だけはしっかりと欲しい浅ましい人間が多数を占めていると言うこと。
しかもそういう連中は自分たちの存在価値が高いと勘違いしているから質が悪い。
このような状況が何十年と続き、地域の人々の多くが悪しき公務員体質に成り下がり、無責任な地方民ばかり増えて、末端からこの国は腐り始めたと僕は考えている。
国が税金と規制を緩和しない限り、この状況は続く。
いや、餓鬼地獄に落ちた人々に自浄作用は期待できないし、もはや食いつぶすものもなくなったので、
戦争か極大災害のどちらかで日本はリセットされるしか道はないのかも知れない。
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