自分で小屋を建てる①
ここ数年、セルフビルドが流行って言る。
その流行りにのったわけではないが、5年くらい前に自分で小屋を建てそこで暮らしている。
今では、娘の小屋、ジム兼倉庫、事務所、納屋、脱衣所と、少しずつ増殖し、生活環境が改善されつつある。
今年は風呂と寝室を建てるつもりだ。
なぜ自分で家を建てたのか。色々と理由は後から出てくるが、根本的にはお金がなかったからだ。
東京で一稼ぎはしたものの散財してしまい、手元には100万円くらいしかなかった。
そんな状況で東北に移住し、月収12~13万円のアルバイト漁師を6年やって、夫婦共働きででどうにか200万円ほど貯めた。
そのお金でなんとか暮らせる空間を確保しなければならなかった。
※ここまでの経緯は機会があればまた
土地はちょうどいい感じの場所が見つかったので、そこを知り合い経由で100万円で譲ってもらった。
ここで考えた。ローンを組んで普通に家を建てるか。
当時、市の職員だった妻(保育士)ならローンは組めそうだったが、借金のために人生を切り売りしてあくせく働くのも絶対に嫌だったし、
そもそも、ここにずっと住み続ける理由も見つからなかった。
そこで止む無く自分で建てることにしたのだ。
結果、半年で小屋は建ち、少しずつ改装をしながら今では不便なく暮らせている。
この状況を見た知人が、君は多くの日本人がはまる罠にかからなかったんだね、と言った。
彼曰く、日本人は持ち家主義で見栄っ張り。一国一城の主がスタンダードだと思いこまされ、暮らす場所、仕事の流動性を失うばかりか、
人生そのものの流動性すら失って、自ら首に鎖をつけて奴隷に成り下がっている。
逆に言えば、奴隷な自分を肯定するために、一国一城の主みたいな価値観を信じているのかも知れない。
人間はそんな生き方をする必要はない。
もっと自由で気軽に生きればいい。行きたい場所があれば、いつでもそこに行けばいいし、やりたいことがあればいつだってやればいい。
今思えば、当時お金がなかったのが本当に幸いした。
ありがとう、当時の自分。
しかし実はこの数年後、ローンを組んで家をたてようと計画したのであった・・・
つづく
2023.1.23
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